稲川会取り締まり強化 千葉県警、昨年の松戸連続発砲受け

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 千葉県警は6月から、千葉中央署に60人態勢の「稲川会集中取り締まり班」を設置し、指定暴力団稲川会の取り締まりを強化している。松戸市で昨年5~6月、走行中の車やアパートに実弾が打ち込まれる発砲事件が連続発生。それぞれの事件でいずれも稲川会傘下の組長らが逮捕され、捜査幹部は「下部団体の組長だけの指示でやるはずがない」と話し、締め付けを強め組織の弱体化を推し進める。

 5月から6月にかけ、稲川会に対し強い姿勢を示す事例があった。県警4課と同署は5月、千葉市中央区にある稲川会系組事務所前の路上で、歩いていた20代女性に電話番号を教えるように要求したとして、強要の疑いで70~40代の組幹部ら3人を逮捕。3人は不起訴になったが6月1日、暴力団対策法に基づき中止命令を出した。

 組幹部(70)がナンパしようと女性の腕を引っ張り、自分の携帯電話に電話をかけさせ女性の電話番号を入手。50歳と45歳の組幹部らは女性をにらみつけたり、前に立ちふさがったりした。

 70歳の組幹部は同事務所の組とは別の組に所属。暴力団事務所周辺で住民らに不安を与える言動を禁じる同法の規定に基づき、ナンパに対する中止命令は全国初だった。

 県警は県内暴力団対策として、稲川会の取り締まりが喫緊の課題と認識。別の捜査幹部は、松戸の連続発砲について「市民生活を脅かす危険な行為。同じことが起きてはならない」と、稲川会の集中取り締まりに当たる理由を挙げた。