下敷き軽乗用車、無残… 事故直後は「2人応答」 救出難航、震える住民 トレーラー横転3人死亡

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横転した大型トレーラーに押しつぶされた軽乗用車=8日午後、千葉東署
横転した大型トレーラーに押しつぶされた軽乗用車=8日午後、千葉東署

 千葉市若葉区中野町の県道で8日朝、大型トレーラーが横転、下敷きになった軽乗用車の吉田さん家族3人が死亡した事故。鉄くず37トンを積んだトレーラーに押しつぶされた軽乗用車は無残なスクラップと化した。積み荷の大量の鉄くずによって、消防や警察の重機を使った懸命な救出作業は難航。事故直後には「(車内の)2人から応答が…」という目撃者情報もあった。現場の下り坂は以前から「(車の)横転がよく起きる」らしく、静かな朝の悲惨な事故は付近住民を震え上がらせた。

 「ダーン」というかつて聞いたことがない大きな音に、現場の目の前に自宅がある女性(49)は慌てて外に飛び出した。

 「(軽乗用車は)つぶれてひどい状況だった。近くにいた人が声を掛けていたが、その時は2人から応答があった。もう1人は分からない」と声を震わせた。現場には非番の警察官がいて、つぶれた車の中の人に声を掛け続けていたという。

 事故のあった道路は高速道路に続き、1日中交通量が多い。この道路をよく利用するトラック運転手の男性は「緩やかな下り坂で、急いで曲がろうとすると遠心力で横転してしまう」と危険性を指摘。近隣の男性も「現場はこれまでも横転事故がよく起きているカーブ」と話した。

 千葉東署によると、事故は午前8時45分ごろ発生。駆け付けた消防が「重機がないと救出は不可能」と判断し、近くの建設業者にクレーン車とショベルカーを要請。ようやく本格的な救出作業が始まったのは2時間半以上が経過した午前11時半ごろだった。

 消防や警察は鉄くずを取り除きながら、つぶれた軽乗用車を外に引っ張り出し、屋根を機械で開放。午後2時半ごろから約10分間で全員を救出。事故から約6時間が経過していた。

 目撃した建設業の男性(55)は「軽乗用車が引き出されたときにはスクラップになっていた」。近くに住む男性はなかなか進まない救出作業を見守りつつ、「もっと早く対応していれば、助かったのではないか」と声を落とした。