33市町村2.8万ヘクタール浸水 大地震で津波25メートル「千年に一度」級想定 千葉県が初の被害まとめ

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 千葉県は、千年に一度の最大級規模の地震津波による県内への浸水被害想定を初めてまとめ、13日に公表した。過去の大地震も踏まえ、津波が25・2メートルを最大に11市町村で10メートルを超え、浸水は33市町村で計2万8612ヘクタール(県面積の5・5%)に達すると試算した。従来の想定規模の約6倍の浸水面積。県は「頻度は極めて低いと見込まれるが、発生すれば甚大な被害が出るケース」と説明。地域ごとの被害想定地図も作成しており、市町村が対策を強化する上での判断材料となる。

 最大級の津波浸水想定は、2011年3月の東日本大震災を受けて同年中に制定された「津波防災地域づくり法」で、各都道府県が行うべきと定められた。

 県によると、県内に深刻な津波被害が出た江戸時代の地震と東日本大震災、国が将来的に本県周辺で起こりうるとしている二つの大地震を検討材料に、想定最大値をまとめた。

 津波は、東京湾から太平洋側まで沿岸部全27市町村に到達し、南房総市の25・2メートルを筆頭に銚子市で18・7メートル、御宿町で18・1メートルなど。最も低い習志野、袖ケ浦両市でも3・2メートル。太平洋側は軒並み、東日本大震災での県内最大津波(旭市の7・6メートル前後)を超す。

 この規模の津波により、堤防も壊れると仮定。沿岸部に隣接した内陸部も含む33市町村で浸水が計2万8612ヘクタールに及ぶ。浸水面積が大きいのは南房総市(2144ヘクタール)、白子町(2064ヘクタール)、山武市(2007ヘクタール)で、木更津市や市川市、千葉市も千ヘクタール超え。

 津波浸水を巡っては震災以降も、比較的頻度が多いと見込まれる規模を想定した防災・避難対策が先行。

 今回の最大級想定をどこまで反映させるかが課題となる。従来の県想定(14~15年度)は最大津波8・8メートル、浸水面積が沿岸27市町村で計4430ヘクタールだった。

 県は同日、東京湾岸部を最大級の台風が襲った場合の高潮による浸水想定も公表。最大10メートルの深さで浦安市から館山市まで15市町の2万3599ヘクタールが浸水し、浸水が1週間続く場所も全15市町で生じるとした。

 一連の浸水想定は県ホームページに掲載される。